2017年12月29日
人文
中央公論新社
¥ 2,000(税抜)
十二支によって時間や方位を表してきた日本の伝統文化を再考する本。3部構成になっており、その第2部では十二支動物を個別に考察しています。「子 小さな宇宙」「丑 大きな力」「寅 強靭な真実」…という感じに進みますが、本年の干支「戌」の小見出しはこうです、「戌 伴侶力」。わかる気がしますね。人の嗅げない匂いを嗅ぎ分け、聴けない音を聴き取る、古来神に近い存在として見られてもいた犬…日本犬、西洋犬、アニメに見られる犬や、ロボット犬にいたるまで考察して見えてくるのは、犬のその素晴らしいまでの寄り添う力。「伴侶」とは何かということも、私たちに改めて考えさせてくれます。