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2019年3月24日

人文

「学校」をつくり直す

苫野一徳

河出書房新社

¥ 840(税抜)

哲学と教育学が専門の熊本大学・苫野一徳先生の最新刊です。本書では、タイトルが示す通り、「学校」の新しいあり方を問います。

社会はきわめて多様な人からなっており、わたしたちは出会いの中で、この人とは気が合う、この人とは合わない、なんていうことがあるわけですが、合わない人とはあまり関わらずに通り過ぎることも出来なくはない…それに対して学年学級性が当たり前となっている学校においては、そういうわけにはいかない、といいます。同じ年生まれの人が集められた、同質性が高く、閉鎖的な空間である「教室」からは、簡単に逃げ出すことができないのです。

このような空間で求められる「みんな仲良く」は、公教育が始まって以来、約150年に亘って学校教育の基本的なシステムであった「みんなで同じことを、同じペースで」ととあいまって、同調圧力をますます高め、息苦しい人間関係を生み出さずにはいません。いじめ、体罰、過度の管理・統率、厳し過ぎる校則、空気を読み合う人間関係、落ちこぼれ…等々の問題はここから出てくるのではないか?ならば、システムに適応できない子供を問題視するのではなく、システム自体を問題と捉え、変革していかなくてはならない。そう考えていらっしゃる苫野先生は、本書で2つの提言をなされます。

①学びをもっと遊び(探求)に。
・受け身のガマンではなく、能動的忍耐力を。
・「言われたことを言われた通りに」から、
「自分なりの問を立てて、自分なりの答えを見つけ出す」へ。
・教師は“共同探究者”。

②「みんな一緒」をやめる。
・時間割もテストも一人ひとり別々に。
・人の力を借りながら、人に力を貸しながら。
・子どもたちに“学校づくりのオーナーシップ”を。

…果たしてそんな変革が可能なのでしょうか!?本書を通して一緒に考えてみませんか?